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アロマあれこれ le quatre-vignt

アロマの勉強中。使ってみたアロマオイルやアロマ関連書籍の紹介も

二つ名 カモミール・ジャーマン カモミール・ローマン

さてどちらがローマンでどちらがジャーマンでしょう?
と言われても画像から判断するのは難しい…ですね。

花が平べったく見えるのがローマン、花の中心(黄色い部分)が高く見えるのがジャーマン
なのですが、判別不能かも。

名前も似ているし、花も似ているし、兄弟か従姉妹みたいなのですが…。

じつはあまり関係ないのです。
植物の分類はリンネが始めた二名法で表すことが多いのですが、ローマンはChamaemelum nobile, ジャーマンはMatriakaria recutia と全く別の「属」です。またローマンは多年草ですが、ジャーマンは1年草です。

精油もジャーマンは青色で、ローマンは薄い黄色です。
香りはローマンがほんのりリンゴ、ジャーマンはインクっぽい匂いです。
どちらも安全性が高く、鎮痛・皮膚炎(とくにアトピー性にはジャーマンと)・鎮痒・鎮炎と優れた作用の成分が含まれています。

すごく似ているのに、関係が薄いこの二つの植物はハーブティーとしても、ハーブ療法、アロマ療法でも昔から重宝されてきただけに、混同されがちです。

薬効作用をもたらす成分はジャーマンに多く含まれていますし、ハーブティーとして親しまれているのもジャーマンです。
が、なぜかローマンが「モテる」ように思えるのは、やはりその香りの高さゆえではないかと思います。リンゴのような香りなのですが、ほんのりと木の香りがあります。昔ながらのリンゴの木箱を開けた時の香り。リンゴとおが屑が混じった優しい、暖かい香りです。
ジャーマンはその青色が特徴なのですが、綺麗な青ではなくてブルーブラックなのです。
香りもなんとなく、インクっぽく感じるのは色の影響なのかもしれませんね。
けれどジャーマンの精油の青さは、薬効成分*1によるものなので、青色で精油の良さがわかるとされています。


この頃はこうした成分をよりたくさん含むように栽培の工夫が進めてられているようです。どのような養分を与えれば、どのような成分を高く含むジャーマンカモミールとなるのか…という感じでしょうか。またケモタイプも4種類*2あるようです*3

最後に互いの属にどんな草があるかというと
ローマンはChamaemelum カマエルム属ですが、Anthemis nobilisとも書かれます。Anthemis属の俗称はDog fennel。どちらの属も多くは白い花ですが、香りは「臭い」。なかにはAnthemis contulaというのがいて、こいつは触るとかぶれる毒性を持つそう。
ジャーマンのMatricaria マトリカリア属の俗称はMayweed。ところが、先に挙げたAnthemis contulaもMayweedと呼ばれるんですよね。

どうやら似たような花と葉をもつ植物の中から、胃薬として、鎮静剤として役立つ植物を選んでいって、その植物を「カモミール」と名付けたというところなのでしょう。

ちなみにカモミール古代ギリシア語の「大地のリンゴ」からきているそうです。

*1:-α-ビサボロール、ビサボロールオキシドA、ビサボロールオキシドB、カマズレン

*2:ビサボロールオキシドA、ビサボロールオキシドB、-α-ビサボロール、-α-ビサボロールとビサボロールオキシドAとBが1対1で含まれているもの

*3:Ompal Singh, Zakia Khanam, Neelam Misra and Manoj Kumar Scrivastava ' Chamomile(Matricaria chamomillaL.): An overview ', Pharmacognosy Review, 2011,5(9) 82-95